材料を買って、はたけくんの住んでるアパートにやって来た。
昔行ったあの家は引き払ってしまったらしい。でもそれについて深く追求する勇気は私にはなかった。

くつろいでて、なんて言われたのでコートを脱いで暖房器具の前で座り込んだ、めっちゃ寒かった。
コタツ入ってなよ、って二人分のお茶を持ってきてくれたはたけくんの言葉に甘えて、一緒にコタツに入る。必要最低限のものしかないと思ってたけど、今はちゃんと物がある。

「変わったね、はたけくん」

「そう?」

「うん。なんか、いい感じになった」

「じゃあさ、オレの事いい加減名前で呼んでよ」

「じゃあ、って何よ」

「オレの事、苦手じゃなくなったってことでしょ?なら名前で呼んで」

「えー……カカシくん?」

よくできました、なんて言ってふわりと笑うはたけくん……じゃないや、カカシはやっぱり昔と違うんだけど、どこか昔と同じ影があって、なんだか不思議な感じがした。

ノリは昔より軽いんだけど、雰囲気は昔と同じでちょっと重いっていうか……なんなんだろ。

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