「ガイは、私とはたけくんが付き合った方がいいと思うわけ？」


なんていうか、私はガイのことを好きとかそういうんじゃないけど、でも悪くは思ってないから。
だから、はたけくんと付き合ったら、ガイとのこういう関係も変わっちゃうんじゃないかって思って。

結局、私がはたけくんをふったのは、ガイが理由なわけなのです。


「分からん」

「正直だ」

「分からんもんは分からん」

「そっか」

「だが、カカシにも大事な人は必要だとは思う」

「にも？」

「ああ！オレにとっての大事な人はなまえだ。なまえがいるからオレは今こうして忍になれた」

「……そっか」

「感謝してるぞ！」

「……ばーか」


なんかね、ガイの笑顔見てると、ちょっとだけ期待しちゃうんだ。
昔から、もしかしてガイは私の事想ってくれてたんじゃないか、とか。


悪い気はしないだろうな。なんて、期待させるようなことを言ったガイのせいで、私はまだ、誰のものにもなれない。

もしかして、付き合えるんじゃないか、とか。もしかして好きになってもらえるんじゃないか、とか。
余計な期待ばかり膨らんで、私はまだ、恋ができないままでいる。