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危険なものには※
主にサンホラ
Twitterでイドさんいっぱい

sh/drrr/小話/返信

盗賊

話し合いましょう@話し合いましょうA
昔上げてすぐに引っ込めた盗賊の話
瀬芽さん元気だして(=・ω・)/

2012/05/05 19:45

盗賊祭り

過去書いた作品、久々に読み返して懐かしくなったのでまた上げる。殆ど盗賊ですが、たまに陛下出てくるので注意してください。

誕生日の話
修学旅行@.修学旅行A/学パロ
名乗れない花/にょイヴェ
分かってたまるか!@.分かってたまるか!A.分かってたまるか!B/出会ったばかりの盗賊
盗賊夫婦と子天秤@.盗賊夫婦と子天秤A.盗賊夫婦と子天秤B.盗賊夫婦と子天秤C/タイトル通り

こんなの書いてたんだなあ(*´∇`)懐かしい。


2012/05/02 00:21

小話イイイイ

電車でよくある話
大学生パロコルイド。大学生である必要は全くないけど彼らの年齢を考慮してあと私が大学生だから。小話だから短いよ。

今日あまりにもお腹空いたので「イドさんの髪の毛もぐもぐ」ってついったで呟いたらコルテスに「お前には渡さん、あれは俺の航海士だ」って言われたバカヤロー!!!一生手放すなよ幸せになれバカヤロー!!!!!!

2012/05/01 23:35

コルイド

(ただのコルイド)

暑い。ちびちびと水分補給をしながら仕事をしていたが、全く気が紛れずただ減っていく筒の水に苛立ちが反比例に上がっていくだけだ。波打つ海を眺めて、嗚呼あそこに飛び込めたらどんなに幸せだろうなとぼんやり考える。額から止めどなく出てくる汗を煩わしく拭い、仕事休みに一番適している室内または木陰を求めて歩いた。ただでさえ苛立っている時に、余計に神経を刺激してくるような色が視界に映る。

「お、コルテス。これから昼寝するのか?」

ひょっこりと店のテラスから顔を覗かせてくるのは、航海士のイドルフリート。今日は珍しく女を連れておらず、ぼっち飯を堪能中らしい。しかしそれよりもコルテスの目に鮮明に映ったのは彼の纏っている衣服だ。

「………」

「何無視してるんだい」

ふいと顔を背けたコルテスにムッとしたのか、イドの尖った声がテラスから落ちてくる。先程食事を終えたばかりなのだろう。テーブルに小銭を置くとイドは二階程の高さのある場所から手摺を乗り越えてコルテスの目の前に飛び降りてきた。ふわりと舞う金髪とコートは美しい。が、何故コートを着ているのか。コルテスは思わず二三歩後退した。いつものシャツの上に黒い膝丈まであるコート、しっかりブーツまで履いている。対してコルテスは薄いシャツの前を殆ど開けている状態だ。いくら生まれ故郷が違っても、季節感が真逆になるのはおかしい話である。全身黒で統一しているイドは、それでも汗一つかかずケロリとしていた。

「お前は馬鹿か」

「はあ?どうしたいきなり」

「何だよその暑苦しい格好。コート日射吸いすぎだろ。脱げよ」

「横暴だな。私がどんな格好していようが私の自由だろう」

「じゃあ視界に入るな暑苦しい」

成程そうかイドも猛暑で頭をやられているのか。
コルテスは勝手にそう判断してイドに背を向けた。夜になって多少涼まればイドの頭も良くなるだろうと結論付けて歩き出す。イドの体調を心配する前に、まず自分が熱中症にならないように気を付けるべきだ。この時間店は何処も混んでいるし、日射を避けようと同じようなことを考えている人間はいくらでも居る。海辺に行くにも砂場の鉄板のような熱さの上を歩かなければいけないので、やはり木陰が一番妥当なようだ。

「フェルナンド!」

「あ?…っぐぇ」

涼しくなることしか頭に無かったので後ろからの攻撃に無防備だった。イドは暑苦しいコートを翻しコルテスに近付くと、後ろから体当たりして首に腕を回す。必然的に頭が後ろに引っ張られ、見えたのはイドの意地悪い笑み。

「あっっつい!離れろ!」

「この程度の暑さでヒーヒー言ってたらこの先もたないぞド低能が!」

「ぎゃああ抱き付くな!!やめろ暑い死ぬ!」

「ハハハもっと苦しみたまえ!」

「お前性格悪いな!!」

反抗しようと正面を向くと、待ってましたと言わんばかりの早さで背に腕を回される。胸から這い上がる熱にぞわっと鳥肌が立った。必死に引き剥がそうとするが、何処にそんな力があるのか全然離れる気配がない。衣服に汗が滲んで気持ち悪い。何とかしてでもこの状況から解放されたくて、無我夢中でイドの弱点である首後ろをすっと撫でた。

「っひ」

びくりとイドの声が不自然に跳ねる。これは効果があったらしい。うっかり見逃していたが、ほんのりとうなじに汗をかいているのは彼も暑いと思っている証拠ではないか。濡れた指先を確かめて、コルテスはにやりと口端を歪めた。性格の悪さはお互い様だ。

「っ!こら低能!!掴むな暑い!」

「ごめんな俺昔から体温高くてなー」

「全くだ!それに君は眠くなるときにより体温高くなるから本当にいつまで経っても子供体温っあ!?」

「じゃあ体温低いイド君に抱き枕になってもらおうか」

「やっ、服に手を入れるな脱がすな…っ…!」

「お前が最初に抱き付いて来たんだろうが責任取って脱げ」

「なんの、せきに…んっ、…っちょ、おいこら本当にやめ」




「暑さで頭沸いてるんですかね」

店から見える道端の二人にベルナールは目を細めた。暑さでイライラしているときに目の前でいちゃつく知人に怒りのボルテージが右肩上がりだ。もはや言葉に抑揚を付けることさえ面倒くさく、単調に呟いた低い声にアルバラードは内心冷や汗をかく。

「まあ…元気だよな」

「あの人たち自分たちが何処で何してるのか分かってるんですか。あそこは船長室でも宿の部屋でもないんですよあんな大胆にいちゃついて恥ずかしくないんですか。恥ずかしくないんですよねお互いのことしか見えてないですもん」

「ベルナール、麦酒飲む?俺の奢り」

「いただきます」

外を見るベルナールの目が完全に据わっていたのでおそるおそる声を掛けると、とりあえず返事は返ってきたので胸を撫で下ろす。ちらりと外を見たときに、丁度コルテスがイドの体を抱えて何処かに歩いて行こうしていたのは全力で見てみぬ振りをした。こんな暑い日に良く出来るなと脳裏を過った疑問を頭を振って排除する。

「多分俺も頭が沸いてるんだな」

「そうですね。海に頭から突っ込むことをおすすめします」

いつもの五割増しで毒舌になっているベルナールに苦笑しつつ、店員に麦酒を運んでくるように頼んだ。温い麦酒でも頭を冷やすにはもってこいだろう。先程の幻想は、酒で払拭するのが一番良い。悲鳴らしきものが此処まで響いてくるが今日もカモメが元気だということにしておこう。気候が暑苦しい以外は、いつも通りの日常だった。

2012/04/30 23:22

征服組

(アルさん視点)

最近聞いた話。ベルナールは英雄譚が好きらしい。図書館にある叢書を引っ張り出してきては、一人で黙々と読んでいる。文字なんて仕事以外では関わりたくない俺にとっては心底理解出来ない趣味だ。本ってのは閉鎖的な世界で、その中に閉じ籠っている人間にしか会話が成立しないから好きになれない。ギリシャ神話やローマ英雄伝となれば知ってる人も多いかもしれないが、少なくとも俺の周りで理解している人間は片手で足りるくらいしか居ない。その閉鎖的な空間の中で楽しそうにされると、これがまた腹立つのだ。まあ今回苛ついているのは俺じゃないけど。

「……アルバラード隊長…イドさんが…!イドさんがぁ…!」

泣きそうな顔で俺に駆け寄って来たのはうちの船の船員だった。ロープ庫での荷の整理を邪魔され何事かと眉をしかめれば、彼は床下の掃除に使うモップを取り出す。手渡されたそれは何故か綺麗に真っ二つに折れていた。

「ベルナールが船長室に入ったら、丁度そこで掃除をしていたイドさんがモップをバキッて…」
「あー……」

相当キテるなこれは。
ゴミ箱行きとなったモップを片手にため息をつく。あの細い腕の何処にこんな太い棒を素手で折る力があるのか分からないが、火事場の馬鹿力というやつなのかもしれない。イドの怒りを間近で見て恐怖を覚えたのか船員は情けなく俺にすがり付いてくる。「はやくイドさんの機嫌を直してください!」と涙目で頼み込まれるが、正直な話勝手にやってろと思った。



「おいイド、隣良いか?」
「アルバラード…君また仕事サボったのか」
「あ?いやこれも仕事だよ。お前の機嫌直してこいって言われてさ」

騒がしい酒場で一人ちびちびと酒を飲んでいるイドに声を掛ける。既に背中から話し掛けるなオーラが溢れでていたが、会話を交わさないと何も始まらないので無視した。面と向かって機嫌を指摘されたことが気に入らなかったのか、元から眉間に寄せられていた皺がさらに深くなる。

「……あいつが悪い」

ぼそりと言葉を漏らし、イドはジョッキを抱えたまま机に突っ伏した。抑え込んだ蟠りが限界を迎えているのか、いつもは綺麗に心の内に隠してしまうイドが露骨に不機嫌を行動で表している。

「気持ちは分かるが、お前が何日も苛立ってると部下がみんな不安がるんだ。さっさと将軍と話し合え」
「……アルバラード、私はベルが好きだ」
「は?…あ、ああ…」
「いつも仏頂面のベルがあんなに嬉しそうにコルテスの元に行くんだ。私は彼の娯楽を奪いたくない」
「……お前その素直さを将軍相手に発揮できねーの?」

一言寂しいと将軍に言えばいいのに。呆れるように言ったがイドは相手にしなかった。勝手に自己完結させ、溜め息をついてジョッキの中身を煽る彼に苦笑する。その飲み方は悪酔いするだろうが。
ベルナールは英雄譚が好きだ。スペインには異教徒の名残でたくさんの古典が溢れかえっていて、印刷技術が発展して段々と庶民にも読まれるようになってきていた。しかしまだまだ有名な書物は翻訳され切れていない。アラブ語やラテン語で書かれた書物はベルナールにとって読めないものが多く、そこで彼はラテン語を学生時代に習ったという将軍の元で、気になった話を夜な夜な語って貰っているそうだ。まあこれだけ聞けばなんとも微笑ましい話だが、将軍の恋人のイドにとっては大事な二人きりの時間を取られたように感じるだろう(本人は認めてないが)。夜だけならまだ良い、しかし昼も暇さえあれば将軍とベルナールはべったりくっついて古典について語っている。イドが寂しさを通り越して苛立つのも分からなくは無かった。

「……嫉妬だとは、分かってるさ」

蚊の鳴く様な声でイドは言葉を落とした。顔を伏せているため声がくぐもって、異様に情けなく聞こえる。イドが将軍に関する鬱憤を自覚しているのは結構珍しいことだ。俺は眼を瞬かせ、落ち込んでいるだろうイドの頭を撫でた。そこでふと酒場の外にちらりと将軍とベルナールが話している姿が見えて、口の端をつり上げる。悪戯心がわいてきた。

「イド、なら浮気しようぜ」
「……はあ?」
「ああいうのは安心させたら駄目なんだ。ちょっと目を離したら逃げるぞってことを頭に叩き込んでやらないと」
「ちょ…アル」

きょとんと顔を僅かに上げるイドの目元の赤みに苦笑し、言葉を遮るように唇を軽く撫でた。色のある薄い唇は既に別の人間のものだが、だからこそ一層に妖艶に映る。顎に手を添えてそれらしく持ち上げ、顔を近付けた。未だ困惑しているイドはふるりと睫毛を揺らして俺を見る。キスをする気は無いが、ギリギリのところまで唇を寄せた。まるで女みたいだ、と言ったら目潰しされそうな感想を抱きつつ、雰囲気が出るように目を瞑って、顎を此方に引き寄せた。


「イ…ッああ゙!!?」


ゴンッと頭に衝撃。そして奇声。額を思い切り机にぶつけた。

「おまっ…!!アルバラード何してんだお前俺の恋人に!!?」
「何ですかアルさん盛ってるんですか殺されたいんですか死にますか?」
「いってえええベルナールてめえ頭殴ることないだろ!!?」

今にも抜刀しそうなほど凄い形相で睨んでくる将軍と、分厚い本を振り上げているベルナールが背後に映る。どうやらその本で頭を殴ったらしい。殺す気か。本当にこの二人はイドに関して行動が早い。その本人は何が起こったのか分からずに眉をしかめて二人を見上げていた。

「イド!こいつにキスされたのか!?頬か?鼻か?唇にか!?何で拒まないんだよ!!」
「はあ?私はアルバラードに相談に乗って貰っただけだが」
「何の相談だよ!?キスの相談か!?」
「キスから頭を離せ!!」

俺から引き離すようにイドとの間に入り込み、将軍は彼の肩をガクガクと揺らしている。落ち着けと言いたいが、原因を作ったのは俺だ。錯乱している将軍の背中を軽く叩くだけに押し止めた。

「…将軍とベルナールが仲良すぎるなってことについての相談だよ」

そして将軍の後ろで呟くと、席を立って呆然としているイドに手を振った。隣で未だに俺を睨んでいるベルナールの肩を叩いて此方に引き寄せると、文句を言わせず酒場の外に連れ出した。とりあえずこいつの処理は俺が受け持とう。イドと将軍の痴話喧嘩に関しては、正直な話もう巻き込まれたくない。



「イド…」
「………」
「キスしたのか?」
「…したらどうだっていうんだい」
「お前を一週間監禁してアルバラードを殴る」
「真顔で言うなド低能。そんなの御免だね、私は君の所有物じゃないんだ。自分は毎日朝昼晩部下にべったりで、私は仲間と飲むことさえ許されていないのか?」
「…俺はベルナールとキスはしていない」
「私だってしてないよ。するわけないじゃないか馬鹿にしないでくれたまえよ。アルバラードは気を遣って話し掛けてくれただけだ」
「…っだが、」
「ベルが望むならと我慢していたが、いい加減君達はべったりし過ぎだ」
「……お前、それやきもちか」
「……何が悪い。君も妬いてただろうが」
「謝ったら許してくれるか?」
「土下座」
「容赦ねーな」
「…冗談だよ。コルテス、私をあまり放置しないでくれ」
「ああ…ごめんな、イド」



―――
ベルさんが英雄物語大好きでもラテン語読めない><って聞いてネタにするしか無いと思った結果ですキリッ
我が家のベルさんはコルイドがくっついている場合、イドさんのこと好きだけど将軍のものだしちゃんと応援してあげようでも私まで巻き込むのは止めてください部屋の壁薄いです聞こえますって子です(^ω^)イドさんはベルのことを弟か何かと認識している。
アルバラードは巻き込まれ体質だけど、悪態付きつつこのポジションに落ち着いている感じ。ベルちゃんの頼りにならない相談相手。


2012/04/21 23:27
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