あーあ、女装とか本当やってらんないと思う。だって準備が面倒くさい。 男が女装なんて!なんてプライドは1年生の時に捨てた。 何と言うか、山田先生見てると俺でもやれるような気がしてくるんだ。 「…なあ、喜八郎」 「何」 「詰め物って、どんくらい入れれば良い?」 「さあ?好みじゃない?」 ふーん…。 まあ確かに好みだとは思う。人によって詰め物の量が違うのはそういうことか…。 「喜八郎の好みは?」 「私は大きい方が良い」 「あら意外。てか即答か」 「おっぱいは浪漫だよ。滝は?」 「そんな破廉恥なこと昼間から言うな!」 あらあら、滝夜叉丸さん。顔が真っ赤ですよ? 冗談にそう言ったら殴られた。痛い。 「破廉恥って、別に年頃なんだから」 「ふ、不潔だ!喜八郎も名前も!」 「あーはいはい。三木は?好み」 「え、な、何のことだ」 「だから、おっぱい」 「なっ…!」 えー、三木も耐性無いの? こいつら本当に年頃かよ。俺の春本貸す? 「「いらん!」」 耐性無いの? こいつら本当に年頃かよ。俺の春本貸す? 「「いらん!」」 「ちょっと、煩い」 「だ、だいたい忍者がそんな、女などに…」 「顔真っ赤にして言われても」 「本当は興味あるんじゃないの?」 「お。春本いるか?あ、今じゃなくて夜の方がいいか」 「「名前!!」」 「おー怖ぇ。ちょっと皆にも聞いてくる」 「いってらっしゃーい」 別に、俺や喜八郎は普通だよ。滝と三木が特殊なんだよ。 皆の好みが何となく気になってきたので、聞き回ることにする。 しばらく歩いたというのに、後ろから滝と三木の怒鳴り声が聞こえた。 2009.10.13 → |