下級生ハーレムの主人公 「僕、名前先輩がそんな趣味をお持ちだとは知りませんでした」 名前先輩の膝に乗っかる僕は、またもや委員会中に集合をかけられたのでここにいる。まあ、学級委員長委員会なんてそんなに仕事があるわけではないから問題は無いんだけど。 「そんな趣味って?」 「稚児趣味」 「可愛いものは全て愛でるというのが俺の信条なのさ」 ふにふにと何が楽しいのか僕の腕を触ったり頬を触ったりする名前先輩。そんなことしたって楽しくないだろうに、僕だってふにふにしてることを主張されてるようであんまり楽しくない。 「庄ちゃん、抵抗はしないの?」 「したって無駄でしょう」 「あら冷静」 「名前先輩が僕に危害を加えるわけないですし」 抵抗するより、されるがままに流した方が賢いと僕は思う。 名前先輩は少し目を見開いてから、その目を細めた。 「庄ちゃんらしいと言うか何と言うか」 「はい?」 「ははは」 何を言っているのだろうか。聞いても答えてくれない名前先輩は、わしゃわしゃと僕の頭を撫でる。名前先輩の手は大きくて好きだ。 「庄ちゃん、好きだよ」 「僕も好きです」 きっと名前先輩は僕じゃなくても良いんだと思う。だってよく名前先輩は誰かと一緒にいる。 だから今くらい、名前先輩を独占してもいいじゃないか。 「…んっ」 「名前せんぱーいっ!!」 「鉢屋先輩…」 「なんだ鉢屋、邪魔をするな」 「名前先輩ひどいっ!庄ばっか構って!私も構ってと何度言いましたか!」 「だから三つ若返れと言っているじゃないか」 鉢屋先輩が勢いよく部屋に入って名前先輩に抱き着いた。何か言っているのだが、僕自身ちょっと驚いているのでよくわからない。 乱れてしまった服を直して二人の先輩を見て、礼をした。 「失礼しました」 「庄ちゃん相変わらず冷静ね」 あーあ、邪魔されちゃったな。 部屋に戻ろうと進む足は重くてあまり進まない。心臓は大きく鳴っているし、体温も上がっている。 「名前先輩が稚児趣味で男色だとはね」 「うわっ、伊助」 「ねえ、だったら先輩たちよりも僕たちの方が名前先輩にお近づきになれるよね?」 「……そうだね」 伊助の言う通り、恐らく四年生より上の先輩たちよりも僕たちの方が名前先輩に近づける。 「名前先輩は僕たちのものだ」 2010.05.07 下級生ハーレムの主人公です。油断してたらこの主人公は誰にでも手を出します。 |