今日もいつも通り委員会頑張ろう。
そう意気込んで用具庫に向かうと、いるはずのない藍色の忍装束を着た人物がいた。
何故か、


俺の後輩を抱きしめている。




「おい苗字、何してる…」
「その声は留三郎先輩」
「先輩こんにちはー!」
「こんにちはー…じゃなくて、何をしていると聞いているんだ」


今日も喜三太としんべエは可愛いなぁ…じゃなくて。
どうして苗字が俺の可愛い後輩を抱きしめているんだ。


「は?見て分かりませんかね」
「ど、う、し、て、そうやってるんだ!」
「そんなの可愛いからに決まってますよ」

そうそっけなく言うと、ぎゅーっ!なんて口で効果音を表して2人を抱きしめる。
ああああああそれは俺がやろうとしていたのに!



「ねー、留三郎先輩」
「なんだ」
「後輩ください」
「喜三太としんべエはやらん」
「いや、あんたの後輩4人全部ください」
「断る」





今日はそんな大掛かりな修理は無かったよな、頭の中で確認しながら用具庫へ向かう。
目を疑ったが、用具庫の前で食満先輩が誰かと言い合っていた。
言い合っている相手は、忍装束を見た感じ5年生。何故か喜三太としんべエを抱きしめている。
平太はまだ来ていないのか、いたらきっと一緒にあの誰か分からない先輩の腕の中だ。


「あのー、先輩?」
「おお、作兵衛」
「作兵衛っ!」
「うわっ!?」


気づいたら俺もこの先輩の腕の中。
あ、なんだ苗字先輩か。
喜三太としんべエは手放したらしく、これでもかというくらい全身を使って苗字先輩は俺を抱きしめてくる。ちょっと、あの…









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