お待ちかね、7組にやってきました! ホント、食べてほしいですね。何度でも言います。 私に気づいたのか、千代ちゃんが手を振ってくれたので私も振り返して彼女の所へ。 「名前ちゃん、どうしたの?」 「バレンタインのチョコを配りに来たんです。いつもお世話になってます、ありがとうございます」 「こっちこそありがとう!これ私から」 かわいらしくラッピングされたチョコをもらっちゃいました。 あ、私もちゃんとラッピングしてありますよ。 それと千代ちゃんにあげたのは、あれとは別です。当たったらどうするんですか。 「何なに苗字チョコくれるのー?」 においに引き寄せられたんでしょうか、水谷が万遍の笑みでやってきました。 もちろん、と肯定するとわーい!と喜んでくれました。 水谷は甘いものが好きでしたよね。 「阿部と花井も呼んでください。いっぺんに渡しちゃいたいです」 「うん、ちょっと待っててー!」 彼らを呼ぶ手間が省けました。 渋々といった顔の阿部と、無表情に近い花井がやってきました。 「これ、バレンタインです。お好きなのをどうぞ」 「やったー!」 「どれも同じだろうが」 「サンキューな」 3人とも違う反応を返してくれました。阿部はやっぱり可愛くないです。 そして食べるのを私はじーっと見つめることにします。 「言い忘れてました。どれかにワサビが入ってます」 「!」 「はあ?」 「なんだソレ」 リアクションを見るところ、水谷が当たってしまったようですね。 「チッ」 「なんで舌打ちした」 「阿部に当たって欲しかったんですよ、個人的に」 「どういう意味だ、おい」 「そろそろ時間なんで戻りますね。千代ちゃん、これホントにありがとうございます」 「こちらこそ。バイバーイ」 残念でしたね。 1組と7組ってホント遠いです。 次は最後、9組ですよ。お昼前だからもしかしたら早弁を分けてもらえるかもです。 |