「おめっとー!!」 今日は、松田先輩の誕生日。 応援団は当たり前のように全員集合して誕生日を祝う。 こんなに早く深見先輩に会えるなんて……(決して松田先輩の誕生日を利用したわけじゃない。俺は普通にめでたいと思うし) 「ありがと」 浜田の馬鹿が金欠らしく、今回は学食に集まらず適当な空き教室に集まった。 あれ?前も浜田が金欠ってことなかったっけ……どんだけ金無いんだか。 「先輩、これ俺からです」 「あ、ちゃっかりしてんの」 「ありがと……って、え?」 俺からのプレゼントを見て、松田先輩は目が点になった。そんなに変なものじゃないと思うんだけど。 「キャラメルじゃねーんだ」 「俺がキャラメルだけの男と思うなよ?」 「でも何で、ペロペロキャンディー?」 「しかも漫画に出てきそうな大きさ」 よく見つけてくるね、って松田先輩に苦笑しながら言われた。でもこれくらいならすぐ見つかりますよ。 松田先輩にペロキャンを渡すというミッションはクリアした。次は、深見先輩に誕生日を聞く……! 「あ、あの深見先輩…」 「なに?」 「先輩のた、誕生日っていつですか?」 よし聞いた!よくやった俺! 心の中でガッツポーズをとる。 「深見5月だよなー」 「うん、そうだよ」 よく知ってるねー、なんて言って深見先輩は梅ちゃんの方へ行く。ちょっと梅ちゃん、わざとですか? 梅ちゃんを睨んでいるうちに予鈴が鳴ってしまった。集合が遅れたのが悪いんだ! 深見先輩は急いで教室に戻っていくし、弁当は全部食えなかったし、誕生日結局聞けなかったし最悪だ!! 「深見の誕生日知りたい?」 「え」 「いや、自分で聞き出すんだもんなー?」 「そっかー」 梅ちゃんがニヤけた顔で俺に深見先輩の誕生日を教えてくれるような素振りをした。けど浜田が余計なことを言って結局聞けなかった。 いったいいつになったら聞けるんだ! 追いかけると逃げて行くらしい (でも5月ってことは分かった) 2008.11.21 title by 確かに恋だった |