目が覚めたら、そこは透さんの膝の上でちょっとびっくりした。
どうして、と聞くと私は突然意識が無くなったらしい、と答えが返ってきた。
……ああ、そっか。何物かも分からないモノに私は干渉できないように眠らされていたんだ。


「……P4主人公は!?」

私が眠っている間に、P4主人公たちは選択を終わらせているのではないだろうか。
どうなった?どの選択をしたの?

「あの子達なら…、ほら」

来たよ。
透さんがそう言うと、少しぎすぎすした雰囲気の皆がこっちに来た。
不安になってP4主人公に目をやると、優しくP4主人公は笑った。
大丈夫だった…。


「名前、よく眠れたんじゃない?」
「え、どういう……っ!!」

雪子なりの嫌がらせ、私は透さんのひざ枕で寝ていたからそれを言いたいんだろう。
ガバッと起きて、透さんから距離を置く。
私のその行動を見て、皆笑った。さっきまでのぎすぎすした雰囲気は無くなっていた。



「苗字、あとでちょっと良いか?」

P4主人公が私に言う。2人で話したいんだろう。
明日、生田目に話を聞いて生田目が犯人じゃないことが分かる。だったら真犯人は?
透さんではないとしたら誰なんだろう。
今の私の考えを聞きたいんだろう。
ああ、じゃあどうやって答えようか。


「君さぁ、よく僕の前でそういうこと言えるよね」
「え?」
「仮にも名前ちゃんは僕のものなんだからさ。だいたい君さあ、ちょっと危ないんだよねえ」
「どういう意味ですか」
「あー、ここで言っちゃって良いの?」
「どうぞ。そうしたら足立さんをホムンクルスとして活用しますから」
「君ホムンクルス持ってるだろ。ケチくさいから大量に」
「足立さん使った方が無駄が無くて良いじゃないですか」


このままほっておいたら、延々と続きそうだった。
2人とも笑顔でやるからまた怖い。皆もドン引きだ!
これは私が止めなきゃならないようですね、わかります。



「ふ、2人とも結論を出してください。私はどうすれば良いですか」



そう聞くと今度は無言の睨み合い。
ああもう、貴方たち年離れてるはずですよね。
折れたのはP4主人公だった。
どうせいずれ聞かなきゃならないからいいや、と。
これは予想が当たったかな?




「じゃあ、皆明日な」



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