そうだよね、あの時は考えてなかったけどP4主人公は堂島さんから足立さんがいなくなったこと聞けるもんね。
どうやってしらばっくれて、自分から足立さんがいないって言い出そうか考えてたけど、その必要無かったね。
良かった良かった。
足立さんに死なれちゃ困るもん。
いくら私がやったとはいえ、泣いちゃうよ。

P4主人公に顔覗き込まれたときは流石に焦ったね。そわそわしてるのを変に思われたかと。
あの様子を見ると、恋人の足立さんがいなくなって絶望してる、と感じ取ってくれたみたい。


テレビの中に入って、すぐにりせちゃんが足立さんを捜してくれた。
そんなことしなくてもいるって分かってる、どこにいるか…はちょっと自信ないけど。
多分、禍津稲葉羽市だから向こうだろうけど。



「……誰かいる」

その言葉に表情を歪めたのはP4主人公だった。
他の皆は驚いている。
それからりせちゃんは居場所を突き止めようと頑張ったけど、結局分からなかった。


「足立さんの情報があれば分かるかも…」
「だったら、苗字だろ」
「え?」
「そんな顔すんなって!分かってっからよ!」
「分かってるって何をよ、花村」
「え、里中知らねーの?」


何であんたは知ってるんだ花村…って、よくジュネスに二人で行ったから分かるか(それも必ずキャベツは買っていた)
察したのか千枝が問い詰めてくる。
どう答えようか考えていると、P4主人公が静かどこかに向かって指を刺した。
その方向は……―――



「向こうだ」

「……何がッスか?」
「向こうに、足立さんがいる」


P4主人公が指刺す方向、そっちは確かに禍津稲羽市に続く寝室がある方向だった。

「え、向こうってあの気味悪い、顔だけ切り抜いてあるポスターがあった部屋のある場所だよな」
「ああ、花村が漏らしたとこ」
「なっ…!」
「え、花村先輩漏らしたんスか」
「漏らしてねーよ!」

どうしてP4主人公がその場所を知っているの?
もしかして…いやそんな、でも私がそうなんだ、別にP4主人公がそうだとしても変じゃない。
そうだから、足立さんがいなくなったことを不思議に思った?
そんなこと起こらないはずなのに起こったから?
さっきは疑問に思わなかったけど、足立さんとの関係は誰にも言ってなかった。でもP4主人公はそれを知っていて、私に声をかけた。

ああ、なんだ。これ確定じゃん。





「おーい、名前!行くよー!」
「あ、待ってよー!」





…面白くなりそうじゃん。



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