「遅刻」 愛しのトオルちゃんは怒っていた。そりゃそうだ、1ヶ月振りに会えるって日に俺は遅刻してきたんだから。違う高校に通う俺達は中々会うことができない。だからこうやって会えるのは本当に貴重なのだ。 「もう何回目だよ」 「3回目?」 「んなわけあるか」 ああもう、そんなに怒ってたらせっかくの美人が台なしよ。そう思ったけど流石に言えなかった。 「ただでさえ時間無いんだから、遅れてくんな」 そう言って風間くんは背を向けて歩き出す。ちなみに目的地はファミレス。 「それって、なるべく俺と居たいってこと?」 早足な風間くんに追いついて前に回り、意地悪にそう聞けば風間くんは顔を赤くした。うわ、真っ赤、可愛い。立ち止まって何をするのかと思いきや、 「じゃあ帰る」 くるっと振り返って歩き出したじゃないか!それもさっきより早足。待ってよ、と追いかければ嫌だと返ってくる。返ってくるだけまだ、まし。 「お前なんか嫌いだ」 きっと今の風間くんは照れて真っ赤、恥ずかしくて仕方ないんだろう。そんなところも可愛くて本当に骨抜き。素でやっているから、どうしようもない。 「俺は好きだよ」 「……くそ」 「風間くん、大好き」 2010.10.04 しん風! 私の設定は別高校です。 あいちゃんと風間くんは小学校から分かれていて、ぼーちゃんは更に高校で分かれる。しんちゃんネネちゃんまさおくんはずっと一緒、という感じ。 |