いったい誰が教育したんだ。
俺じゃないぞ、俺たちは双子だから一緒に成長してきたんだ。
親父なわけねぇしな……。




合宿2日目。
銭湯にて、疲れを癒してる……はずだった。


「花井シャンプーいらねぇんじゃねえの?」
「いるよ!」


野郎が11人も集まれば静かに風呂に入れるわけがなかった。
こんなところでまで騒ぐ気は無いので俺は大人しく湯舟につかっていた。



「……ん?」



女湯の方から、話し声が聞こえてきた。
これは紛れも無く双子の妹の声。

壁に耳をつけ、失礼ながらも聞き耳をたててみる。





『好きと言うか…憧れだと思う……』




そう言ったのは双子の妹だった。
おそらく篠岡に好きな人でも聞かれたんだろう。
前に双子の妹に聞いたときは、いない、ってきっぱり言い切ってたから大丈夫だろう……。





「……っはあ!?」







「双子の兄うるせぇ」


「話が聞こえねぇだろ」


「お前らまで何聞いてんだよ!」



ほぼ全員が俺と同じようにして女湯の話を聞いていた。
それを止めさせようと、とりあえず悠一郎と泉の頭を掴んで湯舟の中に沈めた。(悠一郎はシニアの頃からやってたし、泉は昨日のがムカついたから)


「ってめぇ双子の兄!」

「やってくれたなあ!」



2人して俺を同じ目に合わせようと飛びかかってきた。
そんなの慣れっこな俺は、あっさりと避ける。


……何で風呂でまで疲れなきゃなんないんだ。








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