「…双子の妹?」

「あ、泉だ」


盛大に行われていた枕投げに参加したい気持ちを抑えて、私は縁側に座って夜風にあたっていた。
そこに泉がやってきて、違和感無く隣に腰を下ろした。
持っていた牛乳を泉に見せて、飲む?と聞くと、飲む、と返事が返ってきたので半分くらい残っている牛乳を渡した。
それを受け取ると泉はあっという間に飲み干した。

「枕投げは?」
「疲れたから逃げてきた」
「若者だろー?」
「いーんだよ」

本当に疲れたような顔をしているトコを見ると、相当ハードだったんだろう。悠一郎の相手をすると特に疲れる。

「あんねー」
「ん?」
「私達、三星との試合3回まで出させてもらえるって」
「マジで?」

まだ誰にも報告してないけど、と私は付け足した。
中学の頃の私だったら大声で皆に言っていたけど、流石に高校生になったので大人になろうと決めていたから抑えていた。

「…もう3バカトリオとは言われたくないし…」
「3バカ?」
「私と双子の兄と悠一郎で、荒・シー3バカトリオ」

は?
とでも言い足さそうに泉は目を細めた。
そりゃそうだ。こんなセンス無い名前私は気に入らない。
もっと良い名前があっただろうに…。


「…何で?」
「野球のセンスはあるんだけど、精神年齢がちょ「つまり野球バカってことか」……はい」


泉は冷たいです!
さっき牛乳あげたことを後悔した。飲みたくなってきたし…。







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