嬉しいのかそうでないのか。 世間ではGWというものである。 そして私達はというと 合宿である。 今はその合宿をするために山奥の方へバスで向かっている。 昨日は興奮して眠れなかったから、今凄く眠い。寝ちゃおっかなー…。 そんなことを考えていると、後ろの方で悠一郎がアレな発言をする。 言葉を続けようとする悠一郎を皆して抑えている光景はちょっと面白かった。 「良かった、篠岡に聞かれてなくて」 「なんで?」 隣に座っていた双子の兄に私は聞いてみる。 「女子にあんまり聞かせたくねーじゃん」 「女子って…私は?」 「お前女じゃないじゃん。もっと可愛くなってからから言え」 「……ロリコンに言われたくないんですけど」 「ああ?誰がロリコンだって?」 「あんたに決まってんだろ?」 そして喧嘩に発展。 周りは仲裁しようとも思っていない。阿部なんか三橋のトコに行ってしまった。そんなに三橋が好きか。 ちなみに何故私が双子の兄をロリコン呼ばわりしているのかというと、前に"年上と年下どっちが好き?"と聞いたら、年下と答えが返ってきたからである。実際ロリコンなわけじゃない。 そんなに喧嘩も長く続くわけがなくて、私が栄口に泣きついて幕を閉じた。(双子の兄がいじめる〜と言っただけ) 栄口は少し苦笑い。ごめんね。 そして喧嘩なんて無かったように私達は隣に座って眠りにつく。やっぱり眠気は強かった。 「仲良いなー…」 眠っている二人を見て、栄口が呟いた。 皆はそれに頷く。 「田島同じシニアだったんだろ?双子の妹の球すげぇの?」 「双子の妹の球は速いよ!」 二人は荒・シーのバッテリーとして有名だった。 双子で、投手である双子の兄の球で何人もの強敵を抑えてきたのである。 「んで、双子の兄は捕手やってたけど、バッターとして凄かった」 ふーん、と興味があるのか無いのか分からないようなリアクションをして二人を見る。 「そんな凄いようには見えないんだけどな……」 それからしばらくして、シガポの元気な声で二人は起こされたのである。 to be continued… 2008.08.03 2008.11.19 改編 |