「双子の兄!双子の妹!」

グランドで作られていた円の中の一人が俺たちの名前をでかい声で叫ぶ。
ソイツは、俺たちが返事をする前にこっちへ走ってきて、その勢いのまま双子の妹に飛び付いた。何やってんだ、シバくぞ。

「……なんで私なのかな?悠一郎」
「双子の妹の方がやーらけぇじゃん!」
「私は同級生になったから会ってるんだけど。双子の兄には久しぶりに会ったんだから、そっちにするべきだと思う」
双子の妹は悠一郎の勢いに耐えられなくなって、地面に尻餅をついてから倒れた。
コイツも双子の妹と同じクラスなのかよ。最悪だな。
「俺、双子の妹好きだし!」
悠一郎は双子の妹の上に跨がり頬擦りをした。誰がそこまでやっていいと言った。
感動の再会を邪魔する気は無いが、それはやり過ぎだろ!

「悠一郎、双子の妹から降りろ」
「おーっす!久しぶりだな!」
「挨拶よりまず降りろ」

そう低い声で言って睨んだ。
すると悠一郎は素直に降りた。
油断も隙も無いヤツだ。
まだ尻餅ついたままの双子の妹に俺は手を貸してやる。

「あら、えっと…田島くんの友達?」
「「はい」」

俺たちは声を揃えて返事をする。
それを聞いて、力の有りすぎる女はにこっと笑った。(よく見ると美人だな…でもあの馬鹿力はいただけない)

「名前、教えてくれる?」




「苗字双子の兄」
「苗字双子の妹」



そう名乗って、俺たちはようやくチームメイトになるであろう皆に目を向けた。





to be continued…

2008.06.29




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