「西浦ー、ファイ！」 皆して顔を真っ赤にして、会場までランニング。 私と双子の兄と悠一郎の３人で先頭を走っていた。 「あ、あれじゃね！？」 「監督ー、あれですかー？」 悠一郎が前を指さす先には、確かにそれらしき建物が見えた。 双子の兄と２人で、確認するために少し後ろを自転車で走っている監督を見た。 その時花井が信じらんねぇ、とでも言いたさそうな顔で私たちを見ていたことは気にしないことにする。 「うん！あれだよ！」 笑顔で監督が答える。監督っていっぱい笑ってくれるよね、そういう人好きだな。 悠一郎と双子の兄と目を合わせて合図をすると、３人同時にダッシュした。 後ろで花井が、はあ！？と叫んだのを聞いて笑ってしまった。 |