Side 泉



……んだよ、アレ。

小さくなって震えてる双子の妹を見つけると、双子の兄は焦ったように走り出した。
俺もあとを追おうとすると、双子の兄は振り返ってこう言った。




「先戻ってろ!」


何で、そんなに必死なんだろうか。
わかった、と答えて俺は2人に背を向けた。
小さな双子の妹の声が聞こえた。
気になって振り返る。
双子の兄が双子の妹の手を握って何か話している。何を言っているかは聞こえなかった。


何。
双子だから互いのこと分かっちゃうとか言っちゃうわけ?
"他人"の俺には分かんないって?
双子の兄が俺を先に帰らせたのって、干渉すんなってこと?

そんなの変だ。
お前らは依存しすぎてんだよ。分かってる?




「……冗談じゃねぇよ…」


そう呟いて俺は走り出す。
お前らのその依存し合ってる関係、俺が変えてやる。
だって今のままじゃ駄目だ。
いつか離れるときが来るのに、恋人ができたりするのに……。









2人で1人なんて、認めない







「#オリジナル」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -