「おーい双子の妹ー!」 双子の兄を見失ってから、5分も経たないうちに双子の兄は再び現れた。いったいどこに行ってたのやら。 「勝手にいなくなんな…ん?」 よく見ると、誰かの手を引っ張ってる。 そんなに常識の無いヤツだったっけ、ウチの双子の兄は。 「誰?」 「あ、名前聞いてねえ。名前なんつーんだ?」 ウチの双子の兄は常識の無いヤツでした。 いつもは私に向かって常識が無いって言うけど、あんたも結構無いよ。 「あ、三橋くんじゃん」 「ふぃっ!?」 「(ふぃ?)なに、知ってるの」 「同じクラスだよー」 可哀相に、双子の兄に連れてこられたのは同じクラスの三橋くんだった。 ん? 双子の兄に連れてこられたってことは……。 「野球部「に入るの!?」」 ……なんてナイスタイミングな人がいるんでしょう。 見事に私の言葉のあとに続けて言った。あの、肩痛いです。できればその、私の肩に乗せてる手をどけてください。 「また来たよー!!」 そのまま、私の腕を引っ張ってグランドの中に連れ込まれる。 ていうか、女の人!? 力有りすぎなんじゃないかな? |