泉が戦意喪失したとこでタイムオーバー。
俺は最後まで逃げきった。

さっさと帰って双子の妹にさっきの話を聞きたいけど、皆まだあがる気は無いらしい。



「……沖、そろそろあがんねぇ?」

「俺もあがりたいけど、皆あがる気ない…よね」


男の風呂ってこんな長いものだったかと疑った。
でかいため息をひとつ。

女湯からの声は無かった。もうあがったのだろう。女より遅いのか……。



「おし、そろそろあがんぞ」



ようやく花井がそう言って皆ぞろぞろと脱衣所へ向かう。
俺と沖は顔を見合わせ、苦笑した。



「おい悠一郎、早くしやがれ」

あとは着替えるだけかと思いきや、着替えが遅すぎる。
悠一郎、お前脱ぐのは早いくせに。
とっくの昔に着替え終わった俺や花井はため息。俺、今日で何回ため息ついただろう。





「早くしやがれ野郎共!」





どーん


待ちきれなくなったのか、双子の妹が男湯にやってきた。


「お…おい双子の妹!ここ男湯!」


「しかも着替え終わってない!」





皆慌てて悠一郎に着替えを急かしたり、双子の妹の視界を遮ろうとしていた。

それに対し双子の妹が、とんでもない爆弾発言をしたので俺は怒鳴りつけた。


「おい双子の兄、お前どんな教育してきたんだ」

「何で俺が教育したことになってんだよ」



阿部は俺たちを冷たい目で見てくる。
双子だからって一緒にすんな。

待ちきれなくなった双子の妹は三橋の手をひいて脱衣所を飛び出した。
何に慌てたのかわかんないけど、俺は思わず追いかけた。


野球やろうね、と大声で三橋に言った双子の妹が何を考えているのかは分からなかった。





to be continued…
2008.10.29





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