よし、よし頑張れ俺。俺はできる子なんだ、やればできる子なんだ。
今、カウンターでおばちゃんから定食を受け取るのを待っているのはあの浦風藤内だ。あたりを見渡してみるとそんなに席は空いていない。俺の正面は空いている。
空いている他の席を見るとどれも近くに浦風と親しそうな人はいない。つまり浦風は俺のところに来るだろう。というか呼んでやるべきだろうか。やっぱり顔馴染みのヤツと食べたほうが良いだろう。
浦風が定食を受け取ってこちらを向いた。あ、目合った。
手を振ってやると浦風はパァッとしてこちらへ来た。よし、よし!


「名前、ここ空いてる?」
「おう、座れよ」
「ありがとう」

第一関門突破!
俺は心の中でガッツポーズをした。これでしばらくは一緒にいられる。あれこのまま会話に突入しちゃえば俺の目標達成なんじゃね?

「今日は委員会あるの?」
「おう。浦風は?」
「ある」
「お互い頑張るなあ」

たわいない会話スタート。
ホントに本当にくだらない内容ばっかしなんだけど何か楽しい。もっと話していたくなる。けれど定食はどんどん無くなっていく。
そうだ、次のステップに進もう。町に誘ってみよう。で、デートではない。


「ごちそうさま」
「ごちそうさま。あ、あの浦風…」
「なに?」
「こ…今度の休み暇か?」
「今のところは」
「町に買い物に行くんだが、良かったら付き合ってくれないか?」



言った!よく言った俺!
浦風は瞬きをいくらかして、考える仕草をした。
凄い緊張する。


「良いよ」
「ほ、本当か!」
「うん。僕も買いたいものあるし調度良い」
「じゃあ、約束な!」




神様仏様ありがとう!




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