「作兵衛、まだひざ枕してんの?」 「言っても退かねえんだもん」 あれから数日が経ちました。 藤内はまだ俺とうどんを食べに行ってくれません。 拗ねた俺は作兵衛のひざ枕でふて寝。作兵衛はもう諦めている。 「名前ー、そば食べに行こう」 「……行く」 伊賀崎も、俺が藤内を諦めていないように俺にアプローチを続けている。最近は少しやり方が変わって、ちょっとくらいは付き合ってやっても良いかなって思えてる。 「なあ、お前ら付き合ってねえの?」 作兵衛がそう言う。 原因は俺が伊賀崎との距離を少し縮めたからだろう。伊賀崎は答えず、ちらりと俺を見た。俺が答えろってか。 「付き合ってねえ」 2010.02.05 |