続・知らんぷり





あの女は平成から来たらしい。
……懐かしいな、平成。
すっごい便利で平和な時代だったと、室町に来て実感させられた。

俺も数年前に平成から"落とされた"人間だ。
しかも幼児に戻っちゃってたんだよ!
運良く、戦災孤児として拾われたから助かったけど…。
金髪に染めていたため異国のものだと殺されかけそうにもなったが何とか生き延びた。幼児に戻すんなら髪の色も戻してほしかったぜ。
とりあえず、運だけは良いらしい。



「せんぱーい!委員会行きましょう!」
「おう!」


可愛い後輩が迎えに来てくれた。ありがとう!
今違うこと考えすぎてて忘れてた!
食満先輩にグーで殴られるとこだった…。


「今日は、×××さんが来るみたいですよ」
「え、なんで」
「直してもらいたいものがあるから行くね!って言われました」
「……そっか」


よし、ならば今日は真面目に仕事しちゃう。
忙しいってのをアピールするために走り回ってやる。
なるたけ逃げるんだ!
あの女は俺にとっていらつかせる危険因子でしかないんだから。



「そんな簡単にいきますかね」
「…作兵衛?」
「世の中そう簡単にいかないもんスよ。とくに、あの人に関しては」






作兵衛が言ってる意味はよくわからなかった。
あーあー、食満先輩その緩みきった顔やめてください。

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