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||| ガッシュと選ばれなかった子

薄っぺらな紙一枚。ぎっちりと知らない名前が書き込まれたそれを見て、あの子は誰よりもキラキラした目で笑ってた。1000年に一度の特別な儀式、王様を決める戦い。知らないことだらけの場所と人とルールの中で戦うなんてどうかしてる。
なのに、選ばれた子はみんな憧れと不安の混じった顔で、でも誇らしげに笑ってる。それがなんだか、どうしようもないくらい寂しくて、配られた紙をくしゃくしゃに丸めた。
「ヌウ!?どうして潰してしまうのだ?文字が読めなくなってしまうではないか!」
「私はいらないもん」
「友の名があるのではないか?応援は……」
「いらないったらいらない!」

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