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||| コムちと幽霊

「ごきげんよう!自己紹介は必要ないかな?でもお名前は大事だから名乗ろうではないか!ワガハイの名前は」
「こむち!」
「ウンウン、その通りだとも!ロボットと幽霊がお話しするなんて歴史の中じゃ考えられない組み合わせでワクワクするね!」
「ゆうれい?」
「キミは幽霊、視認もされずコードにも記述されない、いわゆる旧人類的言葉で言えば行ってしまった人なのだ。でもご安心、優秀なワガハイの手にかかれば幽霊さんもコマンド入力が出来ちゃうのだよ!」
「幽霊なんてひどいなあ」
「むむむ?違う言い方をして欲しかったのかな?」
「ゴーストは形を持たないしピーマンも食べない。ぬいぐるみは破かないしお花も食べない」
「破壊衝動の典型的な症例だね。伸ばす手があるからゴーストではないと?」
「うん!こむち、幽霊なんかよりもっといい名前で呼んで」
「うーん、じゃあ──君はプレイヤー!」
「ぷれいやぁ?」
「壁にもたれ掛かってこちら側を眺める君にはぴったりだと思わないかな?転んでワガハイの胸に飛び込んでも構わないのだよ!」
「そんなのいらない。でもプレイヤーって名前は好き」
「ただの思いつきなのに随分気に入られてしまったのだ」
「君たちの心をぎゅってできる気がしてだいすきよ」

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