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||| ベリアル

「れんあいかんじょーですか?」
「空の民を見て何も思わなかったのか?」
「べりあると違ってナマエは繁殖にあんまり興味はないです」
「繁殖なんてつまらない言い方するなよ。セックスは愛が伴わなきゃ燃えないだろう?」
「燃えるか否かは別としてナマエは恋愛感情の類を抱いたことはありません」
「言い切ったな」
「だってどうでもいい…というか、動物の交尾を見て興奮されても…」
「しないのか?息を切らして下品に相手を煽る、爛れた繁殖活動は見るのも混ざるのも良いものだ」
「…べりあるに恋愛感情はある?」
「勿論あるとも、恋する処女を凌辱するなら同じ感情を返すのが一番イイ」
「それって恋?」
「愛情だ。優しさと慈悲とも言い換えられる」
「…元の話題とは違う気がします」
「空の生態ってのはな、既存の物に好きな名前をつけて弄べるんだ」
「ナマエが、どんなものに恋愛感情っていう言葉を上書きするか知りたかったってこと?」
「そんな所だ、深く考えなくていい」
「……ナマエの恋…」
「キミは何に恋をして何を愛した?崇拝するカミサマがお亡くなりになってどう思った」
「……誘導が露骨です、ナマエはルシファーさまに恋してるわけじゃありません」
「失敗したか。まあそれもそうか、これであっさり恋だの愛だのを語るものなら、その2000年間を無価値だと嘲笑って傷心の心を優しく慰めてやる所だった」
「結局、何がしたいんですか」
「星の民の"停滞と不変"が、星晶獣になっても変わらないかの実験──かもな?」
「嘘っぽい」
「ああ、嘘だ」

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