手に届く2


「ほら、狛枝っ」

「じゃあ日向クンが食べさせてよ」

不意に聞こえたガラガラの声。それはまさしく狛枝のもので。そしてなによりそのセリフにどこか聞き覚えのあるものだった。

「狛…枝?」

「ははっ、なんだか大きくなったね。いや老けたと言うべきなのかな…それはボクもだけど」

ゆっくりと語る狛枝の眼にはかつて見た絶望の色はなかった。コロシアイ修学旅行で最初に自分をのぞき込んでいた狛枝の眼そのものだった。

「久しぶり、日向クン」

記憶より少し大人びた、微笑む狛枝に今までの狛枝の所行全て吹っ飛んでただただ嬉しさだけがこみ上げた。

彼もまた、奇跡が起きたのだ。絶望から立ち直ったのだ。

「狛っ…枝…」

あんな悲惨な死に方をした狛枝がこうして目の前で笑っている。絶望とか希望とか通り越した先で涙が零れた。

思わず狛枝に抱きつく。
今までなら考えられないことだが今は自然に狛枝を抱きしめたくなった。

「日向クンっ…苦しいよ…」

淡く抵抗しつつも嬉しそうな狛枝の声に、また胸がぎゅっと締め付けられて。

(まずは一人目、)

「おかえり、狛枝」

「ただいま、日向クン」

未来を創るために共に歩み出そう、狛枝。



((未来の前の日))

毎日が、僕らの未来


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「ほらよ、お前の義手」

「ありがとう左右田クン!うわっすごいね!さすが超高校級だよ!」

「礼は良いから、日向呼んで来いよ。また七海アルターエゴんとこだからよォ」

「うん…!」

(少しもやもやするのは、何故だろう)






--------------------------------------あとがき

一発目の小説が長い長い(´・ω・`)

狛日だいすきだよ!!!!!///日狛も好きだよ!!!!///

狛枝は左右田に義手つくってもらうといいよ!
   
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