宮地


「宮地ってカッコイイよね」
「よく言われる」
「ですよね。ファンクラブまであるもんね」
「それは知らねえ」
「ちなみに」
「なんだよ」
「創始者は私」
「は?」
「の、一年のときにつるんでた友だち」
「あっそう」
「頭が良くって運動神経バツグンで背も高い、完璧なイケメン」
「…」
「って暗示をかけられ続けて期待で胸がいっぱいだったのに、いざ同じクラスになってみたらこれだよ(笑)」
「はは、てめぇ張っ倒すぞ」
「確かに黙ってたら完璧なイケメンなのに、態度のでかさで見事に相殺。よっ女子の夢壊し番長」
「すげえ腹立つ」
「何処の国の王子様だよ、って思ってたけど、宮地はもっとずっと人間くさいよね」
「うっせ」
「でも人間くさい宮地の方が、ずっとずっと好きだよ」
「…そりゃ、どーも」


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