おれが来ちゃった名前をきめるぜ

 コードネームを決めるってよ!
 一時間で。……え。

 体育祭が終わった後さっそくの授業はヒーロー用のコードネームを決めることだった。
 こういうのって普通あらかじめ決めとくよう言われるものじゃないの。と普通な俺はツッコミを入れたくなったけど、黙っておく。
 だってなんかみんな異様な盛り上がりだし。
 チラっと常闇を見ると口の端が上がっているからノリノリらしい。我が友よ。

 それと一緒に体育祭で見てた企業からの指名が発表された。
 これを元に職場体験があるらしい。
 俺は結構成績は中盤だったのに指名がそれなりに入っていた。家の影響とヒーローらしい個性のせいだからだろうけど。
 俺は緑谷みたいにグロいことになってなかったし。


 けど、コードネームね。
 考えたことなかった。

 どうしよう。

 しかも発表形式で教卓からクラスメイトに向かって発表するという。羞恥心!
 この俺に羞恥心を抱かせるとはなかなかやりおる。

 みんな次々に発表していって、俺は緑谷の後、つまり最後になった。
 俺は黒板の前まで行き書いた名前をクラスに提示した。


 「俺のコードネームは“冬樹”です」

 「そのまま名前なのね」


 ミッドナイト先生は俺のコードネームを聞きそう言った。


 「はい、考えましたけどやっぱりすぐに思いつかなかったので。もっと考えてみます」

 「そうね。思い浮かばないのなら悔いの無いように考えるのも大切だわ」


 すごく真面目に考えてとりあえず思い浮かばずこれにした。

 というかコードネームなんて別にこのまま自分の名前でも良いし。
 名前をたくさんの人に覚えていてもらうのも悪くないと思う。






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