よみねずみ6

コラソンはずっとローって子に会いたいから島の外に行きたいってお願いをしてくる。

だからおれはコラソンが外に行っちゃうのは嫌だというけど、コラソンはどうしても外に行きたいらしい。

それがとても悲しかった。

コラソンはおれのものになってくれない。
それはおれのことが嫌いだからなのだろうか。

だからおれはソファーに座っていたコラソンを後ろから抱きしめてみておれのことが嫌いかと聞いてみた。

嫌いだって言われたら分かりやすかった。

だっていつものことだから。
おれも内心はそれを望んでいたんだと思う。

でも、違って。
コラソンはおれのことが嫌いじゃないと言った。

嬉しかった。
すごく嬉しかった。
おれは優しくしてくれる、おれを嫌わないでくれるコラソンが好きだった。

でもコラソンはおれに答えてからホロホロと涙を流した。
それを見て、おれは胸が痛くなった。


だからおれはコラソンに思わず外に連れていくと言ってしまった。
言うつもりなんてなかったはずなのに。
もうコラソンに会えなくなってしまうのに。

なんでだろう。


コラソンはそんなおれの答えに喜んでくれて、苦しかった。

嬉しいの?コラソン?
コラソンはおれから離れて嬉しいのかな。

よく考えたら、コラソンは嫌いじゃないとは言ってくれたけど。

好きだって言われたことないや。


じゃあ、もういらない。


そう思っても溢れてくる苦しさにおれはネズミになって部屋から出た。




おれ、ローって子がうらやましいよ。







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