ラッキースケベ(エース)
「あっ、とごめん。ってエース?」
夜に飲み物を取りに行くため船の中を歩いていたところ、角を曲がるところでだれかとぶつかり押し倒し転ばせてしまい。
慌てて上半身を起こして謝ると、相手はおれの下で目をまん丸く開き驚いた顔をする同じ白ひげ海賊団のエースであった。
同い年にも関わらずおれと違い早々に隊長にまでのし上がったエースは普段は敬称をつけて呼ぶけれど、プライベートでは気安く話す仲である。
ぶつかったとき思わずタメ語で話してしまったので、おれはぶつかったのがエースで良かったと思いながらも立ち上がろうとする。
が、その前に背中に回された腕によりおれはエースの胸の中へ逆戻りした。
「エース?どうしたんだ??」
思ってもみないエースの行動におれは驚き尋ねたが返事はない。顔をあげようにも背中に回されていた手はすでにおれの後頭部にあるために顔を上げることもできない。
なので「エース?」ともう一度呼んでみると、エースの体温がボッと上がった。
体温が上がるのにボッという効果音はおかしいとふつうなら思うだろうが、エースハメラメラの実の能力者だからおかしくない。
むしろ問題は。
「エース!?超あちィよ!!?」
めっちゃ熱いことだった。
え?なにおれのこと丸焼きにするのと思いながら叫ぶと、今度は逆になぜかエースに突き飛ばされて床に転がった。
「アキすまねェ!!」
「おまっ、エース!!」
文句を言おうと顔を上げると火の粉を散らしながら走り去るエースの背中があって。
おれはエースの一連の行動に首を傾げた。
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ラッキースケベ、エースの場合
押し倒されて赤くなって思わず顔をみせまいと抱きしめるけど、その行動も恥ずかしくなって着火。