ラッキースケベ間

(コラソン視点)

「フッフッフ!なんだ、ロシナンテ。デートか」

ハルと出かける前の日、何を着ていこうか家で悩んでいるとどこからともなく現れた兄が楽しそうにおれが手に持っている服を見て、「おれが見立ててやろうか」と提案してきた。
そんな明らかに面白がっている兄の様子におれの眉間に皺が寄る。

「でっ、デートじゃねェよ!後輩と出かけるだけだ」

「たかが後輩と出かけるだけでそんなに服を物色してんなら気色悪ィなあ?」

確かに周りをみればさっきからずっと服を選んでいたから服が部屋のあちこちに散らばっている。
おれはその事実に気がついて顔が熱くなった。

だが、決してデートではない。
これはわびも兼ねた・・・いやわびしかない後輩と出かけるための服選びで。
デートではなくて。

考えると思わずハルを押し倒してしまったことを思い出して、涙目になっていたハルを思い出して・・・。

かわいかったな。

って、ち、違うからなおれ!?

そんな百面相になっているおれを兄は怪訝そうに見ていた。







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