戀
あれから、彼女は一度も俺に触れなかった。
何時間たったか、お互いうとうとしだしてしまって。
彼女はようやく、俺の方によって来た。
「いま、いまだけ」
そう言って、俺の袖を固く、硬く、難く、握った。
「汚ないわ、なんでこんなに、」
「………じゃあ、そんなあんたを好きな俺はもっと汚ないね」
無意識に呟いた言葉だったが、彼女はただ、ただ、落ちる涙が俺の手に乗るのを、卑しそうにみていた。
「あなたは、すごくきれいよ」
「……じゃあ、早くあんなのやめて俺んとこ来て」
「……やっぱり、汚ないわ」
彼女はふっと、鼻で笑う。
「そうね、
早く、
早くこんな気持ち
死んでしまえばいいのに」
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おわり。
多分続かない。笑
汚ならしい話になりそうな予感でしたがわたしが嫌なんでなんとか、なんとかなりました。
やっぱり物語はきれいでなくっちゃ。
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