愛
「ん、」
「え?」
原田は私に手を伸ばした。
私はその意図がわからないでいて、おもわず聞き返してしまった。
「いや、……繋ぐんでしょ」
原田は少し、恥ずかしそうに私から目を反らしていった。
「うん、」
私は手を伸ばして、原田の手に、触れた。
私とは、違った、温かい手だった。
大きな、大きな、私の知ってる優しい手だ。
「どうかした?」
「え?」
私は原田に、大丈夫だと、何もないよと、返すつもりでいた。
あれ、なんだ?
声がでないや。
喉が熱くて、すごくすごく、
痛い。
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