はあ、と一息ついたところで、少し風が冷たくなってるのを感じた。


「なんか、寒いな」

「そう?」

「そう」

「…………そお」




同じことを考えてる原田にホッとする。


「まだ夏なのになー」

「これから、じゃん」

「まあ、そーなんだけどさ」


「うん」

「………………」


ただの他愛ない雑談に、安心感。

なんでだろ。





「………あのさ、」

「…………ん?」


沈黙を破ったのは、私の方で、勢いで切り出したのはいいけれど、その後の言おうとしていたことが、どうにも恥ずかしいものだった。


「ん、なに?」



「……手」

「て?」





「手ぇ、つないで」












「…………いいけど、」






だいぶ驚いた顔をしていた。




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