だからずっと白うさぎは想っていた。
帽子屋を拾ったあの日から―――。

彼が助けを求めれば、
助けてやりたい。
彼が温もりを求めれば、
それを与えてやりたい。

失ったものを
全て埋めてあげるようにと―――。

白うさぎはそんな想いを込めて、帽子屋を力強く抱きしめるのだった。



白うさぎが帽子屋の服を少し乱暴に剥いでいく。そこに現れたのは均整のとれた美しい裸体。

自分より身体の線は細いが、女のような柔らかな曲線ではない。しっかりと筋肉がついたしなやかな男のものなのに、とても綺麗で色っぽいと思った。

腰から脇腹、脇腹から胸へと優しく撫でるように愛撫を施せば、帽子屋は軽く身じろぐ。

「ふっ………んっ」

白うさぎが辿り着いた胸の尖りを親指で転がすように弄れば、帽子屋は微かに吐息を漏らし、もう片方を指先で摘んで捏ねれば、身体をぴくっと反応させる。

「あっ…あ、……んっ!」

硬く尖ったしこりに唇を寄せて、吸い付くとさらに悦びの声を上げた。

ねっとりとした舌で胸の飾りを堪能して、また徐々に口づけを下降させ、腹筋、腰骨へと白うさぎは唇の愛撫を落とす。

さらにその下のゆるゆると、勃ち上がりかけている帽子屋の中心に口づけをした。

「あっ……はぁ…んっ」

白うさぎは根元から先端へ舌を這わせて、括れている所を丹念に舐め上げれば、透明な液体が溢れてくる。
それを勃起したモノごと咥内に含んでちゅうと吸い取った。

「あ、んっ……はぁ、いいっ…」

帽子屋が無意識に、脚の間にある白うさぎの頭に手を伸ばし、絡めた。

そんな仕草に白うさぎは気を良くし、後ろの窄まりにも舌を這わすと、くちくちと卑猥な音がして、帽子屋の欲望をさらに煽り、腹に着くほど勃ち上がらせていた。

「はぁ、ん………んあっ!」

しっかりと慣らされた蕾を、白うさぎは指で押し開いて、ゆっくりと確かめるように指を埋め込み、帽子屋の内部を探る。
節の太い指を一本、二本と増やし、内壁を擦ったりして、抽送を繰り返した。

「あ、あ、あぁ……んっ!」

帽子屋の艶を帯びた声が部屋に響く。
すると唐突に白うさぎの指が引き抜かれた。

いきなりの喪失感に帽子屋が物欲しそうに白うさぎを見つめると、白うさぎが上半身の服を脱ぎ捨てていた。


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