腰を掴んで激しく上下に揺すると、肌を打ち付け合う音、彼の嬌声が部屋に響く。

「あ、…もう、いゃ……ダ、メ…」

「…俺も、イキそうだ……っ」

「あ、あ、ぁん………あぁぁっーー!」

「………くっ!」

彼の欲が爆ぜると同時に、俺も搾り取られるように彼の体内へ、と欲望を吐き出した。

彼は綺麗な背を反らし果てると、力尽きてシーツの波間へ沈む。
銀糸の髪が張り付いた汗ばんだ顔、力なく投げ出されたしなやかな肢体。

どんな姿でも可愛い―――。

堪らなく可愛い。
余裕がなくなり、
盲目的になってしまうほど、
彼を求めてしまう。

愛おしみが溢れ、また彼に覆い被さり、キスの雨を降らすと、彼がまだ整わない呼吸のまま、けだるげにこちらを見詰めてくる。

そしてとても満たされ、ふわりとした
微笑みで彼は云う、





「帽子屋……好きだ…」――――。


end.




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