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今は、男の身体でもやはり中身は女の子。例え、好戦的な武器オタクだとしても、フリルやリボンがついた洋服を愛して、雷を怖がる普通の女の子なのだ。
「カミナリが怖いの?」
チェシャ猫の言葉にアリスは涙目でコクンと頷く。
「ほら、俺が傍に居てあげるから泣かないでアリス」
そういうと、チェシャ猫はベッドの空いているスペースに身体を滑り込ませ、アリスと向かい合うように横になる。
猫だった時代もこうやって、ハートの王のベッドによく潜り込んだっけ、と昔を懐かしみながら、毛布の上からアリスの身体をぽんぽんとたたいてあげた。
大分、アリスは落ち着いてきたのか、少し恥ずかしげに、
「チェシャ猫、お願いがあるんだけど…あのね、尻尾を触らせてくれない?」
と潤んだ大きな茶色い瞳でチェシャ猫を見詰めた。
尻尾はステディにしか触らせないのを信条にしているけど、でもそんな風にお願いされたら断れない。
「………わかった、今日だけ特別だよ」
「やったーー!」
泣く子には勝てない……。
「似ているのよねー、家で飼っている猫に……。いつもこうやって抱き寄せて寝てたの。安心するのよね」
気持ちいーとアリスはチェシャ猫の尻尾に、ほお擦りしなからすごく嬉しそうに笑った。
思わず、カワイイなぁ…………
ってあれ?!
いやいや、俺は真琴ちゃんのことが好きであって、アリスと真琴ちゃんは全然違くて、身体はアリスで好きなの真琴ちゃんでなくて……あれっ?!真琴ちゃんが………???
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