マクロスF 長編 | ナノ

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「どこの席なんだ?」

「この席よ!」

「この席だよ!」

今 ランカ、シェリル、ミシェル、ルカ、ナナセで武道館にいる
今日は俺がずっと楽しみにしていた“ウミ”ことシャーリーのライブ
実はアイツのライブを見た事が無い
他の船体だったから行けなかったのもある
そしてフロンティアでライブをする事が決まった事を知ったちょうどその時にランカとシェリルに席を取ったから行こうと誘われて今に至る

「この席は…!」

ミシェルが驚いたように声をあげる
普通の席と違うのか?

「凄いです!座るだけでも高くて何処かの御曹司とかでないと座れない席ですよ!それにステージが一番見やすいんです!」

ミシェルに続くルカの言葉にそんなに良い席なのかと知り その位置からステージや武道館の様子を見た
始まる30分前なのに周りは人の渦
これは空いてる席を見つける方がむしろ大変な程だ

「ランカさんとシェリルさん凄いです!」

ナナセの言葉にランカが良かったと喜んでいた

「でもね シェリルさんのマネージャーさんがほとんど用意してくれたの」

「でも最初に考えたのはランカちゃんよ」

そう 皆で“ウミ”のライブに行こうと提案したのはランカでそれを手助けしたのがシェリルという訳だ
だが 二人がこの提案をしなければすぐにチケットが完売してしまうシャーリーのライブには来れなかったかも知れない
シャーリーが取り置きをしておこうかと言ってくれたが怪しまれてはシャーリーに迷惑をかけると思い あえて取り置きは避けた
その事はシャーリーも納得していたがライブに来れるのかが心配なのか少し悲しそうな顔をしていたから抱き締めて 絶対見に行くとシャーリーに言った昨日の晩
さすがに明日はライブ当日と言う事もあり アイリスと一緒に事務所に向かったシャーリーを今日一日見ていない訳だから早く見たくて仕方ない

「ありがとな ランカ、シェリル」

シャーリーのライブが見れるのが楽しみで周りを見渡していた
俺自身も無邪気な子供だなと思いながら
始まるまで30分
応援メールを送ろうと思い 新規メールを開いて文章を書いては気に喰わなくて消しての繰り返しをしながら文章を書いていった










今日は初めてアルが来る
変に緊張する
絶対に見に来るって言ってたから来てくれてると信じているが気になってそわそわする
衣装を着た状態で胸元に携帯を握りしめながら控え室の部屋の端から端を往復している

「そんなに気になるならメールしたらいいじゃない」

アイリスが呆れた様に言う
呆れている理由は私の落ち着きがないからと言う事は百も承知している

“ブーブー”

突然携帯が鳴り出し 少し期待しながら携帯を見ると予想通りアルからメールが来た


From:アルト
件名:
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取りあえず武道館には入ったが凄い人の数だな(_ _;)
でもそれだけシャーリーの歌を聴きたい人が居るって事だから思いっきり自分の力を出してこい
楽しみにしているから


アルからの応援メール…
何とか見に来てくれたんだ…

『…よし、頑張ろ』

一言呟いて携帯を閉じると

「時間よ」

アイリスの一言で私は控え室を出てステージに向かった









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