1 / 2
誰にも言っていないが俺には幼馴染みがいる
名前はシャーリー・クロア
翡翠の瞳に薄い蒼の長い髪をしていて 誰に似ていると言えば、銀河の女神“ウミ”に似ている
って言っても当たり前だ
なんせシャーリーと“ウミ”は同一人物
つまり銀河の女神“ウミ”は俺の幼馴染みでもあり、恋人でもある
ここ3年はシャーリーがツアーライブとかで他の船体に行って会ってないが、毎日メールか電話をしている
俺から電話をする訳にはいかないから、電話は例え真夜中でもするように言っている
最初は躊躇していたが、今は普通に真夜中に電話するようになっている
そしてメールはよく俺が送っている
シャーリーは仕事で大変なのにも拘らず、遅くになっても返信するのが愛しいと思ってしまう俺は自分でも重症だと思う
「アルト君!授業始まるから戻ろう!」
屋上に居た俺を呼びに来たランカに軽く返事を返して教室に戻って行った
『……アイリス…』
「何?」
『…まだ着かないの?』
「まだよ
夕方頃着くと思うから我慢しなさい」
『…はーい』
運転しているアイリスに後部座席にいる私は早く会いたいから早くねと言って眠る事にした
私には幼馴染みがいる
彼の名前は早乙女アルト
幼馴染みでもあるが私の大切な恋人
三年前 私がまだツアーライブでフロンティアを出る半年前の夜
中々寝付けなかった私は外の空気を吸おうと思って縁側に出たら、そこにアルが居た
あ、小さい頃からアルって言ってるの
確かその時に告白されたんだっけ
あの時は凄く嬉しかった
その半年後にフロンティアを出て 三年も会えないんだけど
((…電話やメールはしてるけど、覚えてるかな?))
ふと不安になって考えた
まぁ、ビデオレターと一緒にDVDを送ってるからあっちはわかるかな
そして私は結局眠れず 期待と不安が入り交じって、携帯を握り締めながら美星学園に向かって行った
← →