▼ 偽りの姉弟 (3/3)
「詩穂には任務に行ってもらうよ」
今はお昼時
その中コムイさんに呼ばれて室長室へ
大体呼ばれたら誰もが任務だと思う
実際にそうだったし
『わかりました …ユウは…?』
そういえば朝のやり取りをしてからは会っていないと思いコムイさんに聞いてみた
知っているかと思ったから
「弟君かい?朝から任務に行ってもらって 夕方頃には帰ってくるよ
…弟君が心配かい?」
やっぱりコムイさんは知っていた
任務かと思えばその言葉を言われて心臓がうるさいほど鳴る
変な意味で言ってない事ぐらいわかっているのに私が変に意識してしまう
『あっ… お 弟だから心配するに決まってるじゃないですか』
仮にも平然を装って答える
一瞬 間が空いた様に感じたけどコムイさんはそうだよねと笑顔で言った
そして私も任務先に行く為に室長室を後にした
「…弟だから…ねぇ…」
コムイさんがこの言葉を発していたとは知らずに
「報告書だ」
あいつと別れてからすぐリーバーに呼ばれて任務に向かった
そして日が暮れる前に帰ってきて報告書を出しに室長室へ
「早かったね おかえり」
いつも通りのコムイにいつも通り報告書を渡す
そういえば詩穂の姿が見えねぇ
「お姉さんなら神田くんと入れ違いで任務に行ったよ」
俺の様子に気付いたのかそう答えるコムイ
「コムイは知ってんだろ」
そう コムイは俺と詩穂が姉弟じゃない事を知っている
コムイの後に入ってきた奴らは知らねぇだろう
「…まぁね
お姉さんの方は鈍感みたいだけど」
コムイの言葉に俺は静かに黙った
確かにあいつは鈍感だからな
きっと俺の気持ちも知らねぇんだろな
俺達は“姉弟”じゃねぇ
けど詩穂に真実を
知ってほしい
そしてこの気持ちも
偽りの姉弟
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またまたシリアス…になってますかね←
この話はある漫画を借りて思い付きました(;-ω-)a゙
どちらかといえば神田視点よりですかね?
後半もお楽しみに〜←
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