▼ プレゼントは最愛の彼女 (3/3)
「それじゃあ部屋に戻って ゆっくり休んでね」
「あぁ」
さっき任務から帰ってきた
報告書だけを出しに室長室に行って部屋を後にしたところ
今日は詩穂と一緒に過ごす筈だったのに任務を入れやがって
時計の針が23時を差す
早く帰れた筈が余計な事が増えてこんなに遅くになるとは予想していなかった事に舌打ちを入れる
とりあえず部屋に戻って着替えてからあいつの部屋に向かおうと考え 自室に向かった
自室のドアノブを握って俺は不思議に思った
それは任務前に閉めたはずの鍵が開いているからだ
もしかしてと思いながら扉を開けて部屋を見渡す
『…すーっ…すーっ…』
俺のベッドでタオルケットに包まりながら小さな寝息をたてて眠っている会いたかった詩穂が居た
きっとコムイから合鍵を借りたんだろ
「…寝てやがる…」
起こさないように小さく呟きながら隣に腰かけて頭を撫でてやる
そうすれば少し身じろぐも嬉しそうに笑って眠る詩穂
俺の頬もつい緩んでしまう
『んんっ…ユウ…』
起きたのかと思って見たが当の本人は熟睡中
寝言でも名前を呼ばれるのが嬉しいと思うのはお前だからだな
『…おめ…でと……』
また微笑んだかと思えば おめでとうの言葉
今日は俺の誕生日
だから詩穂と一緒に過ごす約束をしていた
一緒に過ごす事ぐらいはいつでも出来るけどな
それでも好きな女に言われるとやはり嬉しい
「ありがとう …詩穂」
その言葉を言われただけでもこんなに嬉しい俺の欲しいものは
お前以外の何者でもない
お前が俺の側でずっと笑ってくれる事が
俺の欲しいものだ
プレゼントは最愛の彼女
(眠っているお前にキスをしたのは俺が求めたお前からの誕生日プレゼント)
--*--*--*--*--*--*--*--*--*--*--
かなり編集しました!
ほとんど神田視点ですが甘く納まったと思っていたいです!←
神田!おめでとう!!(*´∇`*)
[ prev / next ]