電脳スパイス | ナノ

@継母に虐められているシンデレラのシーン
「ちょ、シンデレラ真田くんとか出落ちにも程がある!ごついよシンデレラ!」
「あ、継母は丸井くんだね」
「それはぴったりだよ」
『ほうらシンデレラ、早く掃除をしなさい!』
『うむ!任せられた仕事はちゃんとこなさねばな!』
「真田くん素じゃん!シンデレラじゃないじゃん!」
「でもすごいウケてるよ〜」
「真田くんファンはあれでいいのか」

A魔法使いに魔法をかけてもらうシーン
「魔法使いは幸村くんって適役だよね。黄色い声援すごいわ」
「真田くんのドレス姿すごいね〜!」
「できることなら見たくなかった…」
「魔法使いがあまりの似合わなさに爆笑してるよ〜あはは」
「これも台本通りなのか」
『はー笑った。ここまでしてあげたんだからお城くらい自分の足で行ってね。はい地図』
『うむ!恩に着る』
「うむじゃないだろシンデレラ!」
「柳くんこれアドリブなの〜?」
「いや、台本通りだ。弦一郎の良さを全面に出したらこうなった」
「良さっていうか…いや何でもないです」

Bお城に出向くシーン
『もう辺りは真っ暗だ。随分時間が経ってしまったようだ』
「そりゃ徒歩ですもの」
『わ、わあ〜、ななんてうつく…美しい、お姫様なんだ〜』
『こんなに綺麗なお姫様見たことないぜよ〜』
「赤也と仁王だ…森の動物役?変な着ぐるみなのに歓声すごいな」
「動物なんて出てきたっけ〜?」
「こうでもしなければレギュラーを出せなかったのだ」
「そっかあ。仁王くんはハイパー棒読みだね」
「赤也はどもってるしちらちら柳くんを窺ってるし」
「柳くん鬼監督だったの〜?」
「赤也が嫌だ無理だと騒がしかったのでな、少しばかり強行手段に出た」
「(詳しくなんて聞くまい…)」
『舞踏会に行くつもりなんじゃろ?』
『俺たちが連れてってあげるよ、はは』
『お願いするとしよう』
「騎馬戦みたいなポーズで真田くんを担いでるよ〜」
「仁王は細いし赤也は小柄だし、どことなく辛そうなんだけど」
「弦一郎を落としてしまうと鉄拳制裁という裏設定がある」
「がんばれ二人とも…」

C舞踏会のシーン
「まさかの王子が桑原くん」
「あははっジャッカル黄色い声少ないウケる〜!」
「千代ちゃん桑原くんに失礼だから!」
『うっ…美しい姫、おれ…ぼ、僕と踊ってくれま、すか?』
『男子たるものしゃきっとせんかああああ!』
『ひいいいいいすまねぇえええ!』
「ジャッカル顔色悪すぎるっあはははは!柳くんさいこー!」
「それはよかった」
「(千代ちゃんと柳くんってある意味お似合いだ)」
『む、もう0時ではないか!帰らねば!』
『おい、ちょっと待ってくれよ!』
「ガラスの靴サイズ大きすぎだから!どう考えてもあんなサイズの女なんてすぐ見つかるから!」
「ここは敢えて原作通りにしてみた」

D王子がシンデレラを探しに来るシーン
『この靴を履きこなす婦女子の方はいませんか』
「柳生くんが王子のお付きだ〜」
「ぴったりの役で安心だよ」
『そこの貴女、この靴を履いてみてください』
『うむ、いいだろう』
『…ぴ、ぴったりじゃねえかっ』
「桑原くん笑いを堪えて!がんばれ!」
『貴女がシンデレラだったのですね』
『俺とけ、け…結婚、してくれ』
『貴様のような軟弱な男はいけ好かん!』
「今なんと!?」
『あーらシンデレラ、じゃあ私が嫁いでもいいのかしら?』
『お母様、是非!』
一一こうして王子とシンデレラ、の継母は結ばれましたとさ。めでたしめでたし。

「誰が継母エンドを予想できたのだろうか。え?ていうかめでたいの?」
「すごーい面白かった〜拍手喝采だ〜」
「何れにせよ大盛り上がりだよ」
「当然だな」
「全ては監督の思惑通りか……」

それから真田くんに対するみんなの目が変わったことは言うまでもない。ちゃんちゃん。


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