連れてこられた校舎裏には案の定というかなんというか

冊子に書いてた通りの光景が広がっていた

勝ち誇ったように見上げてくる少年…冊子曰くチワワ軍団に、キモい目線でじろじろ見てくる体育会系マッチョ、うん昔思い出した吐きそう

チワワは俺に近付き俺の脛を蹴り、高笑いして長々と喋りだした



「ねぇ、どうして呼び出されたか知ってる?」

返事なんか聞きそうにない感じだが優しい俺は答えてやる

「さぁ」

しかし答え方が悪かったのかチワワは更に怒りで顔を真っ赤にし、また俺を蹴った
…それにしても痛くないな、本当に男かこいつ

「あんたの答えなんか聞いてないの!!鈴木那嘉様に近付いたからこうなってんの、平凡!!」

怒りで顔を歪めて叫ぶチワワ
…可愛い顔してんのに唾飛ばしちゃ駄目だよなぁ…100年の恋も冷めるって感じか?つか沸点低すぎじゃね

制服にかかるほどの近距離で叫ばれると正直耳が痛い
回りのチワワも「そうだよ!!」だの「平凡!!」だの言ってくるし精神的にも限界だ
そもそもが人間大嫌いで喧嘩っ早い俺に近距離で、しかも暴力ふってくるとか俺に殴られたいですって言ってるようなもんだろうが

うんざりするが例の冊子に『助けを待って下さい、絶対に、絶対に手は出さないで下さいね?』と書いてあった手前どうにもできない
これの製作者怒らすと怖いんだよな…

考え込む俺を見て何を思ったか知らんがもう限界とばかりにチワワが叫びだした

「なにぼーっとしてんのさ!!」
「もーいいよ、やっちゃってよ!!」
「これに懲りて鈴木那嘉様に近付くのはやめてよね!!」

早すぎる展開と次々に言われる罵声に訳がわからなくなるが、マッチョがこっちに歩いてくるのを見てあ、もう無理かもこいつら殴って逃げようかなとか思い始めたその時




「君等なぁにやってんのォ?」






救世主やっと登場しました。お決まりのパターンだなお疲れさまー

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