離れてても大丈夫とかね、まぁ言ってろって感じだよね。身体が離れてたら気持ちだって離れるんだって。飢えてるときに遠くのケーキ(好物)か近くのうまか棒かって言われたらそりゃうまか棒だろ。食べたいのも好きなのもケーキでも飢えを凌ぐには仕方ないじゃないか。でもやっぱり好きなのはケーキなんだよ!

「てことで、すいませんでした」
「死ねば」

うおぉお辛辣☆…じゃないじゃないじゃない。目の前でマジギレしてる彼女に今の話はするべきじゃなかった。後ろのオーラがさらに大変なことになっている。

遠恋最中
浮気現場
彼女目撃

的確な四文字熟語三つだ。これで今の状況は簡単に説明できる。浜のプレイボーイと言われた俺が女に土下座をしたなんていい笑い者だ。いいさ、笑いたきゃ笑え。いくらでも笑え。

浮気は浮気であって浮気じゃないんだよ!俺は本当にこの子一筋なんだって。聞いたことあるだろ?男の上半身と下半身は別の生き物なんですって。君以外の女に気持ちを与えたことはないよ!身体は浮ついてたかもしれないけど気持ちはしっかりここにいたんだよ。

キャバクラの美優も、女子高生の遥も、コンビニ店員の明も、菜々子も、志穂も、玲奈も、裕子も、君の魅力には敵わないんだよ。

「由紀って女だけじゃなかったんだあ」

うぁああああ墓穴☆…じゃないじゃないじゃない。彼女の目がさらに冷たくなった。人差し指が物凄い速さで机を叩いている。苛々してるときのこの子の癖。細くて白くて綺麗な指は大好きだけどこの時ばかりはその指が奏でる音は時限爆弾のように聞こえる。

「じゃあこれで信じてくれ!」

俺は立ち上がり、二ヶ月前に買ったばかりの携帯を真っ二つにした。

「…………」
「どう、俺の気持ち分かってくれた?」

「じゃあ次はSDカードね」

バックアップも見抜いてしまう、そんな彼女が大好きです。


 ちゅどーん
(時限爆弾作動)



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