アツヤのチョコ盗難事件
「兄貴」
「なに?ぼく今読書中で忙しいんだけど」
「オレのチョコが、紺子にもらったチョコがない」
「えぇー?紺子ちゃんかわいそう…」
「…ここで兄貴に捜索協力を要請する」
「なんで!?ぼく関係ないじゃん!やだよ!」
「兄貴いいいいお願いだあああああ」
「やだおおおおうう」
「じゃあ、じゃあ、兄貴が見つけてくれたら、兄貴が前欲しいって言ってた本買ってやるよ!」
「(アツヤにお金があるとは思えないけど)…そういうことならいいよ」
「よっしゃあああ!オレは一階探すから、兄貴は二階よろしく!」
「はいはい」
―十分後
「アツヤ〜ないよ〜」
「………」
「アツヤ?見つかったの?」
「はぁーい、いまぁ、すーべーてーのー、なぞがぁ」
「なにこれ」
「解けました」
「………」
「てっきりオレはチョコを無くしたのだと思い込んでたしかし!チョコは……もうすでに自分で食べたのでした…」
「…アツヤ、言い残したことはないね?」
「あぁそうだった。悪いな時間とらせちまって。だから本は無し…えっ、ちょ、待っ、待てって、え、ギャアアアアアアア」
(その日の夕飯の食卓の上には、士郎の好物フルコースと、文庫本が置いてあったそうな)
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ハッピーバレンタイン!バレンタインなのに甘くない…そしてアツヤごめんね!笑アツヤのしゃべり方の本ネタは某古畑さんです