ひかねこ [ 3/4 ]


サラサラツヤツヤの真っ黒い毛
ゆらゆらとゆれるしっぽ
私を捕らえて離さないつり目

そして何より
ぴんと立った耳についたカラフルなピアス


『もしかして…光…?』

「にゃあ」



『ちょっと白石!!どうなってんのよ』

私の腕の中には黒猫になってしまった光がいた。


「お前らこの前猫がどーのこーの言うてたやろ
やからホンマに猫にしたろ思て毒草をちょお使てな。」

『なんでこんな事すんのよ!』

「当たり前やろ人の前でイチャコラしやがってリア充が
第一なんで俺より先に財前に彼女ができんねん。
俺のがイケメンやしパーフェクトやしエクスタシーやん」

『ひがみかよ。
お前がエクスタシーエクスタシー言うからだろ
顔だけはいいのにホント残念な奴』


「にー」

光が私の首に顔を埋めてきた。
もしかして不安なのかな
不安だよね

『大丈夫だよ光。
光が猫になっても光が好きだからね。
もし戻れなくても光が彼氏なのは変わらないからね』

「…そんならホンマに戻れなくしたるわ」

パリーン


『え…』

白石がゴミ箱にビンを投げつけた。


「あーあ、反省したら元に戻したろ思たのにイチャコラするから元に戻る薬捨ててもーたわ」

『うっわコイツムカつく』

「せいぜい悩み苦しめや」

白石が完璧悪人の顔してる
白石じゃなくて黒石に苗字変えたらいいと思う。


『…岡田さん、だっけ?』

ピクッと白石が反応した。やっぱり。

「なっ、何で知っとんねん」

『さあ?
あーあ、紹介しようと思ってたのにな〜

私と光と白石と岡田さんで出掛けて途中で別れようとか思ってたんだけどな〜
でも光が猫じゃムリだな〜』

「うう…わかったわ。
じゃあ今日帰ったら早速作ってみるから
財前は…俺んちとしらたまんちどっち泊まる?」

「にゃっ」

頬をぺろっと舐められた。
舌がザラザラしてて変なカンジ。


『じゃあ私の家で預かるね』

「…財前、狼になるんやないで」

『アンタがしたのは黒猫よ』

「そーゆー意味ちゃうわ。
襲w「白石〜いつまで部室におるんや?」」


部室に入ってきたのは謙也。
光と目が合ったっぽい

「ぜんざい!その猫めっちゃかわええな、財前ぽいわ
そのピアスみたいなアクセがよけい財前ぽいわ」

『あっ、』

私の腕から光を取り上げた謙也がだっこしようとしたが

「フシュアー!!」

ガリッ

「ッ―――」

頬をひっかいた。


「何やコイツ!!性格も財前そっくりやな!!財前に見してみよーや。
あれ?財前は?」


キョロキョロする謙也に
信じてもらえないだろうが話した。

やっぱり謙也は信じられないみたいだったけど、白石の


「じゃあ今度は謙也をヒヨコにしたるわ^^」


という一言により収まった。

そしてこれ以上話が大きくならないように、と私達は帰ることにした。





*****

新テニの謙也の引っ掻き傷みたいなのに萌えたwww


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