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「好きです!付き合ってください!!」

どうしてこうなった


私はただ幼馴染みに届け物をしようとしただけなのに
告白現場に出くわすなんて…


しかも告白されてるのは遊び人と有名な仁王君

噂では彼女が両手でも足りないくらいいて、学校の至る所であはんうふんしてるらしい。


ってことは、
このままそうなる可能性もあるってこと?
うわーサイアク

出てけばいいって?
アイツら出入口の近くにいるんだよ!!出れないんだよ!!!

関わりはないにしろ同級生のそんなの見たくねーy「悪いがお前さんとは付き合えん」


…え?断ってる?なんで?
フツーに可愛い子だったよ?

女の子は泣きながら出て行ってしまった。


「はー、やれやれ」

陰から出てきたのは探していた幼馴染み

彼も私と同じ思いだったのだろう。
ダブルスペアのそんなの見たくないよね


『比呂士!!』

「え?」

『はい、コレ昨日借りてた本。
ってあれ?比呂士少し痩せた?あと猫背だけどどうしたの?』


いつもよりひょろひょろした細い腕を触ると比呂士は段々青ざめていき、


「や、やぎゅー!!」


と叫んで仁王君の所に走っていってしまった。

え、ちょっと意味わかんない。



とりあえず追いかけてみる

「おや?ぜんざいではありませんか」

仁王君から発せられたのは聞き慣れた


『…ひろし?』

「ええ。ほら、もういいでしょう?」


そう言って二人は髪を引っ張った

へ?
仁王君が比呂士で比呂士が仁王君?


『え?なんで?』

「実は仁王君は「や、やぎゅ!ダメじゃ!!」うるさいですよ仁王君。
それにもうボロが出ていますよ

では続きを話しましょう。
仁王君は実は女性が苦手なヘタレなのです。」

『ええ!?』


信じられない。仁王君がヘタレなんて。

でもさっきの行動や言動を考えると納得できる。


「なのでこんな時は私が代わりにやっているのですが…
仁王君、いい加減女性慣れしたらどうですか。
詐欺師が聞いて呆れたます。」

「じ、じゃって…女子怖いんじゃ…」


怯えた目でチラチラとこっちを見てくる。

でも目が合った瞬間、比呂士の後ろに隠れた。


『あ、じゃあ私戻った方がいいよね!!
じゃあまたね比呂士』


ガシッ

屋上から出ようとしたら後ろから肩を掴まれた。


『…比呂士?』

嫌な予感しかしない…





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