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席替えから大分経ち
私と財前の距離は縮まってきた(恋愛的な意味ではなく)
前までは私が一方的にビクビクしてたけど打ち解けてしまえば彼は全然怖くないことを知った。
「何考えとるん?」
ぼーっとしていたら財前が覗き込んで尋ねてきた。
あ、ちなみに休み時間なう。3時間目が終わりました。
『財前って最初は怖いイメージあったけどそんなことないな、って』
「あー、しらたま最初めっちゃビクビクしてたな」
『だって無愛想で無口なんて怖いじゃんか』
「しゃーないやん」
『でも今は怖くないよ。むしろ楽しい』
「楽しい…?俺ギャグとか言ってへんで。」
眉を潜めて尋ねてきた。
少し前まではこの表情が怖かったんだよな〜
『そーゆー意味じゃなくて。ほら、私関西人じゃないからあんまりこの学校のノリについていけなくて。別に嫌いじゃないよ?むしろ好きだけど、財前と話してるとなんか楽しい…?違うな。楽?うーん…とにかく、よくわからないけどそんな感じ。』
「ふーん…お前珍しいんやな。」
『関東人だから?』
「ちゃうわ。
大抵の人、特に女子は俺の事避けるからな。話す相手なんかお前くらいやわ」
あ、笑った。
財前の笑った顔(笑顔ではなく)は綺麗だ。
きっとほとんどの女子はイチコロだろう
『罪な男だなぁ』
「は?」
コイツ急に何言ってんだみたいな顔で見てきた。
『財前の笑った顔がイケメンだから女子はイチコロだな、って』
「俺そんな笑わんし。むしろしらたまと話してる時以外あんま笑わんし。」
『そうなの?勿体ない』
そうじゃなければさらにモテるのか…でも財前はクールが売りだからな。
でも勿体ない…あの表情なら彼女も直ぐにできるだろうに。
あ、彼女いるんだった。
財前は昼休みはお昼を教室では食べない。
私はもちろん紅亜と食べているが。
財前はお昼休みになるとパンとかを持ってどこかへ行く。
そのとき財前は少し嬉しそうな表情をする。
多分私とか彼女さんみたいに仲が良い人じゃないとわからないくらい少しだけど。
だから私は財前は彼女さんとお昼を一緒に食べているのでは、と思ってる。
そうこう行っているうちにチャイムが鳴り先生が入ってきたので会話は終わった。
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