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俺は最近おかしい。


俺は三次元の女になんか興味あらへんかった。
ただ1人、嫁であるぴんくを除いては。

そうは言っても会ったことも、顔を見たこともあらへん。
俺がぴんくについて知っとんのは、
女で、同い年で、最近東京から引っ越して来て、
歌声だけで俺の、ぜんざいPの世界を表現できるということだけや。

その他は全く知らへん。
やけど俺にとっては最愛の嫁で、ぴんく以外の女なんて必要あらへんと思ってたし、何の感情も抱いていなかった。

そう、いな「かった」のだ。
アイツに会うまで。



『ざいぜーん、授業終わったよーもう放課後』

隣の席のしらたまぜんざい。
俺の些細な表情の変化にも気付くある意味凄い奴や。
それに他の女と違って媚びる訳でもあらへんし、気楽に話せる。
からかえば怒ったり拗ねたりしておもろい奴や。

そして俺の中でコイツの存在が少しづつ大きくなってきているような気がした。


この現象はなんなのか。
ひょっとしてこれが恋というものなのだろうか。
恋なんてしたことあらへんからわからへん。


ぴんくの事は好きやけど、それも恋なのかわからへんし、
オタクってこーゆー時困るわ。



そんな悩みをズルズル引き摺り放課後。
鞄に荷物を入れて部活の準備をしていたその時だった。


「あ、ぜんざいちゃんや」

『謙也先輩、白石先輩』


…………………は?

今謙也先輩言うた?
こないだまで忍足先輩言うてたやん。
あれから先輩ら教室来てへんし


「ぜんざいちゃん、お菓子食うか?」

『わぁー、白石先輩ありがとうございます』

部長やってこないだまでしらたまさん呼んでたやん。
しらたまもしらたまで餌付けされとるし。

何でこんなイライラすんねん…


『いただきまーーえっ…』

「…」



や っ て も う た





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