甘えたな彼氏 [ 7/7 ]

Q あなたは財前光をどう思いますか?

O氏「あいつは毒舌やで!生意気やし、先輩は敬えっちゅー話や」

S氏「無愛想で何考えてるかわからん奴やな。notエクスタシーやわ」


もし上のことが本当なら

「せんぱいっ!お昼食べましょ」

私の目の前にいる黒髪ピアス君は一体誰なんでしょうか


まあ光がこんな風になったのはいきなりではなく付き合う前からだけれど

『光って猫みたいだね』

「?」

『周りの人達には無関心だけど私には擦り寄ってくれるから』


そう言うと光はお弁当を食べるのをやめ、本当に擦り寄ってきた。

「にゃあ」

『光?』

「俺、せんぱいに飼われたい、にゃあ」

かっ、かわいい!!

『そうだね。よしよし』

頭を撫でると嬉しそうに目を細めた。
本当に猫みたいだなー


「せんぱい、ぎゅー」

『ん、おいで』

腕を広げるとばふっと抱き着いてくるのでそのまま抱き締める。


「せんぱい、すき」

『私も光がすき』


光はかわいいなぁなんて思ってると屋上の扉が開いた。

「あ、四天と財前やん」

「相変わらずラブラブやな〜」

入ってきたのは同級生であり光の部活の先輩である謙也と白石だった。

『二人ともお昼食べに来たの?』

「おん」

『じゃあこっち来て食べたら?光もいるし』

光をやんわりと離しながら言うと「じゃあそうさせてもらうわ」と近くに座った。


「部長、謙也さん空気読んでくださいよ」

あ、ちょっと不機嫌ぽい

「ええやん。邪魔はせんから。
いつも通りにしててええよ」

「存在が邪魔です」

「何でやねん」

「謙也さんうるさいだまれ」

さっきの甘えたとは真逆に毒を吐き始めた。


「ちょっ、ほほほーじ!」

謙也が助けを求めてきた。
私的にはこんな光は新鮮だから見てたいんだけどな…

「何先輩のこと名前で読んどんねんホンマ死ね」

『光』

「すみませんでした」

『よしよし、いいこいいこ』

光の頭を撫でると3の2コンビは感嘆の声をあげた。


そして落ち着いた所で昼食を開始する。
3の2(特に謙也)がなんか言ってるが気にしない。


「せんぱい、あーん」

『ん…』

「俺にもしてください」

『はいはい。光、あーん』

「あー」


いつものようにしていると、3の2がなんか騒ぎ出したがこれもスルーだ。
犬が吠えてるとでも思うか。犬は喋らないけど…あ


『やっぱり光が猫だと困るな』

「え…何でですか…?」


しょぼんとした目で見てくる。
あああ違うんだよだからそんな悲しい目で見ないで


『だってもし光が猫だったら光が好きって言っても私は猫語わかんないから通じないし、キスとかもできないじゃない?』


そう言えば光の顔がみるみる明るくなり、ぎゅうっと抱き着いてくる。
ああもう本当かわいい



「せんぱい!すき!!」

『私もすき』


「なあ、謙也」

「…白石」


「「猫ちゅーより忠犬やんな」」


「せんぱい、ちゅー」

『ん、』

「「爆発しろおおおお!!!」」




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